日本の歴史・日本文化・日本文学・日本芸術がずらりと集まる最大の書域。この国の歴史には謎がひしめいている。日本人はどこから来たのか。言葉はどのように成立したのか。お正月にはなぜ御来光を拝むのか。神と仏、天皇と将軍は、なにを融合させたのか、なにを分担したのか。今も心の奥深くで「祭」と「政」は遍在しているのか。

　日本にいると気づかない矛盾のいくつかを外から来た人々が示してくれることもあれば、言葉にならない芸や道、匠の技のなかに秘密を解く鍵が隠されていることもある。一筋縄ではいかないニホンやニッポンの多様な魅力にこそ「触れるなかれ、なお近寄れ」。それが日本です。勾玉から安全保障へ。俳諧からポケモンへ。見えないものに向かう。書区は「日本列島と日本人」「神話の国から日本国へ」「万葉・古今・新古今」「天皇と将軍」「明治維新と帝国日本」「芸と道」など。